急性低音障害型感音難聴(ストレス性難聴)

どんな病気?

急性の難聴の中では一番多い病気とされており、近年増えている疾患です。

体の疲れや過剰なストレスが関係あるとされ、別名「ストレス性難聴」とも呼ばれます。急性あるいは突発性に、低音部の難聴、耳鳴り、耳閉感、自声の響きなどが発症します。原因は不明ですが、耳のむくみ(内リンパ水腫)の関与が指摘されています。聴力が回復しやすい一方で再発しやすい特徴があり、再発すると、メニエール病に移行する場合があります。

病院での治療法

一般的に、イソバイドやメニレットなどの利尿剤が処方されます。これは、原因に関与していると考えられる内リンパ水腫に対する治療としての効果を期待して行われるようです。

ステロイド剤が投与されることもあり、有用な場合は予後も良好とされていますが、再発率が高いので経過観察が必要とされています。

当院で行うハリ治療

幸いなことに、このタイプの難聴は鍼灸治療にとてもよく反応します。当院の実績では、早期の発症後3週間以内に鍼灸治療を受けた方のほとんどが健常化されています。

ただし、再発の可能性が高いものなので、当院では健常化した後、再発防止プログラム(後療法)をおすすめしています。その後は月に1回、再発防止の定期治療を続けていただく、もしくは日々のセルフケアとしてアクアウォーキング療法を行っていただくよう指導しています。それでも再発してしまった場合は、再発当日に2回連続の集中治療を行います。ほとんどの方がその日のうちに回復されます。