耳硬化症は、中耳にある小さな骨の一つ「あぶみ骨」の動きが悪くなり、音が内耳へ伝わりにくくなる病気です。ゆっくり進む聞こえにくさや耳鳴りがみられ、両耳に起こることもあります。
耳の構造に関わるため、耳鼻咽喉科での聴力確認と、補聴器・手術などの選択肢を専門医と確認することが大切です。
医療機関での検査・治療が必要な場合は、そちらを早めに進めてください。
一方、一掌堂鍼灸院へのご相談は、医療機関での受診や治療が終わるまで待つ必要はありません。受診前・受診当日・治療中でも一掌堂鍼灸院へご相談ください。現在の症状と医療機関での確認状況を伺い、必要な医療を妨げない形で施術の時期や進め方を一緒に考えます。
耳硬化症とは
鼓膜が受けた音は、つち骨・きぬた骨・あぶみ骨を通って内耳へ伝わります。耳硬化症では、あぶみ骨の周囲の骨が変化し、振動しにくくなります。主に伝音難聴がみられますが、内耳側にも影響が及ぶと感音成分を含む混合難聴になることがあります。
よくみられる症状
- 片耳または両耳で少しずつ進む聞こえにくさ
- 耳鳴り
- 会話の聞き取りにくさ
- 妊娠などを契機に変化を感じる場合
耳の痛みや耳だれを伴わないことも多く、日常の慣れで変化を見過ごすことがあります。
医療機関での確認
純音聴力検査、語音聴力検査、鼓膜や中耳の状態をみる検査、アブミ骨筋反射などが行われます。必要に応じてCTが検討されることもあります。似た聞こえ方を示す病気と区別し、現在の聴力と生活上の困りごとを合わせて方針が考えられます。
主な選択肢
聞こえを補う方法として補聴器があり、あぶみ骨の動きを補う手術が検討される場合もあります。どちらが合うかは、聴力、左右差、年齢、仕事や生活、手術に伴うリスクへの考え方によって異なります。急いで一つに決めず、専門医と利点・注意点を確認しましょう。
急な聞こえの変化があるとき
耳硬化症は一般にゆっくり進みます。数時間から数日で急に聞こえが落ちた、強いめまいが出た、片側だけ急に耳鳴りが強くなった場合は、別の原因も考えられます。予約日を待たず耳鼻咽喉科へご相談ください。
一掌堂鍼灸院での考え方
鍼灸であぶみ骨の固定を元に戻すことはできず、補聴器や手術の代わりにはなりません。耳の構造と鍼灸の限界を最初に共有し、首肩のこわばり、睡眠、疲労、緊張など、聞こえの悩みと重なって生活をつらくしている要素を確認します。
初回に伺う内容
- いつから、どちらの耳に変化を感じたか
- 聴力検査の推移と、医療機関から受けた説明
- 補聴器の使用状況と、困る場面
- 手術を検討中か、受けたことがあるか
- 耳鳴り、めまい、耳のつまり感
- 睡眠、疲労、首肩の状態
検査結果や補聴器の調整記録があれば、無理のない範囲でお持ちください。
手術前後の鍼灸について
手術前は、予定日や服薬内容を確認し、担当医の方針を優先します。手術後は、創部や感染、めまい、出血などの状態を考え、担当医の許可が出るまで施術しません。術後に聞こえやめまいが急に変化した場合は、当院ではなく手術を受けた医療機関へ先に連絡してください。
補聴器を使っている方へ
補聴器の音が強い、響く、会話が聞き分けにくいときは、装用を我慢せず調整先へ相談しましょう。鍼灸の前後で補聴器の設定を自己判断で変えず、聴力に基づく調整を続けることが大切です。
選択肢を考えるときの質問
専門医へは、現在の難聴の種類と程度、今後予想される変化、補聴器で期待できる聞こえ、手術の目的と主なリスク、術後の通院について確認すると確認しやすくなります。家族同席やメモを活用し、分からない言葉はその場で尋ねましょう。必要なら別の専門医の意見を聞くことも選択肢です。
よくあるご質問
-
構造的な固定を鍼灸で解除することはできません。医療機関での確認と選択肢の検討が中心です。
-
はい。ただし、手術や補聴器についての判断は専門医と行い、当院では日常の体調面を中心に伺います。
-
いいえ。まず担当医の確認を受け、傷や全身状態が落ち着いてから時期を検討します。
予約前の安全確認
現在も発熱、強い痛み、急な聴力変化、激しいめまいがある場合は、医療機関へ早めに相談するとともに、一掌堂にも状況をお知らせください。安全に来院できない状態や救急性が疑われる場合は、適切な医療機関への連絡・受診を優先してください。
ご相談を検討されている方へ
耳硬化症について専門医の説明を受け、現在の方針を大切にしながら、睡眠や首肩のこわばりなども含めて体調を整えたい方はご相談ください。
参考情報
疾患や安全性に関する一般的な情報は、次の公的機関・学会等の資料もご参照ください。