機能性難聴(心因性難聴)

どんな病気?

聴力検査で聴力低下がみられても、明らかな障害(器質的障害)がない難聴です。学童期の女児に多いことが知られており、学業や友人関係でのストレス(勉強の遅れ、クラスのいじめ、クラブ活動)、家庭内におけるストレス(両親の離婚、兄弟間の比較など)が原因となることが考えられます。学校を卒業して社会に出たばかりの人にも見られるようです。

また、検査を行うたびに耳の聞こえの程度が大きく変動することがあります。耳の聞こえの低下以外にも、耳鳴りや耳の痛み、めまいを伴うこともあります。うつ症状や不眠の症状がみられることもあります。

病院での治療法

耳の診察や通常の聴力検査に加えて、他覚的に聴力が測定できる特殊な検査をします。

脳波をみる耳音響放射検査(OAE)や、聴性定常反応(ASSR)などを行います。基本的に治 療や投薬はされないようです。生活の改善や工夫をすすめられる場合もあります。心療内科や精神科、鍼灸院を紹介されることもあります。

当院で行うハリ治療

ハリ治療の最適応症です。治療に時間をたくさんかけて、ゆっくりお話をお聞きします。 何回かゆっくりお話をお聞きしながら治療を続けていくと、そのうち、心の扉が徐々に開いてきて、あるときに全開し、聴力も突然、復帰します。

自律神経調整のハリ治療や不眠対策を並行すると効果が出やすいようです。