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日常生活のコツ

日常生活の中で、難聴や耳の不調を引き起こす要因と考えられるものを挙げます。これらは、当院の患者さんからお伺いした貴重なご意見やご経験談に基づいた統計でもあります。ぜひ、ご参照ください。

睡眠不足

患者さんの意見でもっとも多いのが睡眠不足です。仕事で帰宅時間が遅い、心配事があって眠れないなど、いろいろ事情もあるかと思いますが、1日6~7時間は睡眠の時間をとるように心がけましょう。

大きな音

強い音圧を長く受けると、耳にかなりの負担がかかります。ヘッドホンから大音量の音楽を聞いたり、ライブコンサートに行ったりするのは、なるべく避けましょう。また、外出先でサイレンや拡声器など、思いがけず大きな音を聞く場合もあります。心配な方は、耳栓などをしておくと良いでしょう。

化学物質

シンナーや除草剤、毛染め剤に含まれる化学物質にも注意が必要です。実際に、患者さんで、アニリン色素(染料成分)が含まれている毛染め剤を使用したら難聴になった、難聴が再発した、という方がいらっしゃいました。

アルコール

アルコールのなかでも、ビール、ワイン、日本酒は良くないようです。飲んだ後に耳鳴りが出てきた、という患者さんのお話を伺います。お付き合いの席でどうしても飲む場合は、ウィスキーやサワー、ハイボールなどの蒸留酒を選ぶと比較的良いようです。

急激な気圧の変化

新幹線や飛行機などに乗ったり、高山に登るなど、気圧が急激に変化する環境はなるべく避けましょう。潜水やダイビングも、水圧がかかるので同様です。どうしても乗り物に乗って移動しなければならない場合は、事前に「乗り物対策」を行うようにおすすめしています。

天候・季節

梅雨、台風の活発な時季、冷えがグッと深まり忙しくなる12月は注意が必要です。一時的に耳の調子が悪くなった、と訴える患者さんが多数いらっしゃいます。なるべく規則正しい生活を心がける、仕事をセーブする、寒暖対策するなどして、しっかり予防しましょう。

力む行為

激しい筋トレや、吹奏楽の演奏、力を入れて鼻をかむ、重い荷物をふんばりながら持つ、などの「力む」行為は避けましょう。耳に内圧がかかり、負担になります。

耳精疲労

「耳精疲労」とは、当院の造語です。テレフォンオペレーターや楽器の演奏家など、「聞く」仕事をされていて、あるとき急に耳閉感や耳鳴りが出てきた、というお話はよく伺います。耳も使いすぎると、やはり疲れるのです。1日のなかで、耳をいたわる時間を設けましょう。「内耳ケア」も有効です。

スマホの使い過ぎ

スマホによる大音量の音楽、電磁波の影響、画面を覗き込むような姿勢など、スマホとの付き合い方にも注意が必要です。スマホを見るときは目の高さまで上げる、通話するときはイヤホンマイクを使う、大音量で音楽を聞かない、などの工夫しましょう。

「日常でご注意いただきたいこと」の一覧はこちら