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ムンプス難聴
どんな病気?
ムンプスウイルス感染による、おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)の合併症の1つです。
高度・重度の難聴(ほとんどが失聴ないしは聾(ろう))になります。普通は片耳ですが、まれに両耳に発症することもあります。めまいや耳鳴りなどの症状を伴うこともあります。
発症する年齢層は、乳幼児・学童と子育て世代が中心。2~3歳が最も多く、次いで6~13歳、20代後半から40歳ぐらいまでの子育て世代が多いようです。また、家庭内で子供がムンプスに罹患し、予防接種歴や罹患歴のない親が感染している可能性もあるようです。
現在の日本ではワクチンの定期接種が中止されているため、復活を要望する声があります。
病院での治療法
ステロイド投薬などの治療が行われていますが、完治例はないとされています。 片耳の高度感音難聴の場合は言語の獲得や会話にはほとんど支障をきたさないため、聴覚補償を行うことはありませんが、両耳の高度難聴の場合は聴覚補償が必要になります。
両側の高度感音難聴の場合は、言語聴覚士が介入し、声を出すこと・話すことの指導が必要になります。人工内耳が適応と判断される場合もあります。
当院で行うハリ治療
治療は、聴力レベルの目標を3段階に分けて行います。
・1段階目(100db)……危険回避ができる(警笛や車のクラクションが聞こえる)
・2段階目(50db)……1対1での会話ができる
・3段階目(20db以下)……健常化レベル
当院では、実際に2段階目のレベルまで回復された方がいらっしゃいます。3段階目の健 常化レベルまでの回復は未だありません。もう少し、というところまで回復した例はあります。