• 2018.05.23

    院長の「みみより会」での講演 その1

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    平成30年5月20日
    聴覚障害者団体「みみより会」総会において、院長が「突発性難聴等のハリ治療の実績」というテーマで講演を行いました。
    講演の内容の一部は以下の通りです。



    3年間の鍼灸学校の教育を経て、鍼灸師・あんまマッサージ指圧師の国家資格を取得し、昭和58年3月に卒業し、その年の12月6日に新橋に「ハリ治療 一掌堂治療院」を開業しました。自分を含めて、難聴の治療法を確立したいというのが治療院を創った動機です。
    感音性難聴の治療回復は困難というのが西洋医学の定説でしたから、ハリ治療でこの定説を覆したい、という気持ちもありました。
    しかしながら、現実は厳しく、治療結果は出ませんでした。以前通院していた難聴専門の鍼灸院の近藤先生のところでも、治ったという人には巡り合いませんでしたし、私が学んだ鍼灸学校の付属の鍼灸院での週2回のハリ治療でも回復が確認できませんでした。

    やがて、治療院を開業して10年ほど経過した平成4年に、発症後間もない突発性難聴の患者さんが来院され、集中ハリ治療をしたところ、完治されたというエポックメーキングなできごとが起きました。完治を確認した難聴患者さん第1号でした。
    この時は興奮しました。感音性難聴でも治ることがあるのだとハリ治療の手ごたえを感じました。ただ、この時点では1例だけで、たまたまだったのかとも思いつつ年月が経過しました。

    その頃、突発性難聴という難聴が近年増えてきて社会問題化していると知りました。
    発症後時間が経過した私のような難聴はハリ治療でも治らないかもしれないけれど、発症後間もない難聴は治る可能性があることも知りました。治る難聴なら治ってほしいと、それから一層難聴のハリ治療の研鑽を積むことになりました。

    それから、発症後間もない難聴の方がときどき来院されて何人かは治られたのですが、やはり偶然かもしれないという受け止め方をしておりました。
    ところが、平成15年9月に発症後2か月が経過した突発性難聴の患者さんが来院され、集中ハリ治療を施したことで、完治されました。そこで、これはいけると思うに至りました。

    これから本題の「突発性難聴等のハリ治療の実績」についてお話を進めさせていただきます。


    (続く)