春の養生 その1
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そこで、今回は春の養生についてお話ししたいと思います。
春は東洋医学では「木」のグループに所属し、春は「肝」に影響を与える季節とされています。
肝には気を調節したり、感情を調節したり、脾胃の働きを補助したり、血液量を調節したりと様々な働きがあります。
そして、肝の生理的特徴は上へ上へ上昇そして隅々までいきわたらせるというものです。
また、東洋医学では立春からの数か月を発生という意味の「発陳」と呼びます。
冬にため込んだものを外へ発散させようとします。
この働きにより植物は芽吹き、動物は新陳代謝を上げ、活動的になります。
ただ、季節の変わり目はまだ体が目覚めきらないため不安定になりがちです。
肝の働きがうまくいかないと、情緒不安定になったり、怒りっぽくなったり、貧血になったり、肝の上昇する働きが強くなりすぎて、のぼせ・頭痛・めまい・不眠などの不調をきたすことがあると言われています。
春になると生活に支障をきたすほど辛くなる症状を「春困」と言ったりするそうです。
以前お会いした精神科に通っている方は、春は心がざわざわして落ち着かないから苦手な季節だとおっしゃっていました。
ただ、東洋医学のバイブルである黄帝内経という書物には、季節のスタートである春の養生をしっかりしておくと一年を健康に過ごせるという言葉もありますので、この時期の養生はしっかりと行っていきたいものです。
春の養生法その2に続く・・・。